F.E.A.R (MONOLITH/Sierra) 感想

F.E.A.R. 英語版 日本語マニュアル付 ~ディレクターズエディション DVD~

製品版コンプ。
リアル系っぽいFPSなのに銃声を聞いても物陰に隠れようともせず、ターゲットを見かけると仁王立ちのまま撃つような敵が出てくるゲームは、どんなにグラフィックが素晴らしいものでも一気に冷めてしまう。(例えばFarなんとか)そこへいくとこのF.E.A.Rの敵AIの出来は素晴らしいものだ。知的というより演技臭い動きなのだが、その状況に応じた行動とバリエーションの豊かさで戦闘を大いに盛り上げてくれる。プレイヤーキャラでは不可能な、背後に銃を乱射しながら物陰に向かって走って逃げるなんて行動を目の当たりにすると、ずりーヨ!と思いつつもワクワクさせられ、自分も主人公らしいカッコイイ振る舞いをしなきゃ行けない気分になってくるのだ。

撃ちまくれ
イベントの演出面に関しても雰囲気の盛り上げ方は非常に上手い。何らかのイベントが発生しても常に一人称視点でシームレスに進行する。(フラッシュバックで視点が変わる事はある)プレイヤー=主人公である(物語を俯瞰する第三者ではない)ことを徹底したこの作りは、上記敵AIと相まってプレイヤーを自然にこの世界へと没入させてくれる。プレイヤーに物語の主人公としてまさにロールプレイさせる、このゲームはその事に見事に成功しているのだ。
また、主人公に備わった時間の流れを遅くする「Slo-mo」能力はそういった面をより引き立てる。敵の真っ只中に突っ込み「Slo-mo」発動→全ての敵に銃弾を撃ち込む→そして時は動き出す。このいかにもな戦い方が出来るのがたまらない。(失敗するとかっこ悪いが)
セルフキャストなステンシルシャドウ
影でバレバレなシーンこのゲームの問題点は要求するハードのスペックの高さだ。単に陰影の表現(ステンシルシャドウ)に力を入れまくっているだけでなく、少なくとも影のオプションが有効でなければ気が付けない演出があるのだ。(例えば右に掲載したスクリーンショット) まぁ元々FPSで遊ぶ人たちはゲームのためにPCをアップグレードすることに躊躇しない人が多いから、別に問題とは言えないという人もまた多いのかも知れないが。 実際オレ自身もこのゲームをきっかけにビデオカードをGeForce FX5900XT(128MB)から6800GT(256MB)へと、メインメモリを1GBから2GBにしてしまっているw