鏡姉妹の飛ぶ教室(佐藤友哉/講談社ノベルス)

鏡姉妹の飛ぶ教室 (講談社ノベルス)
読了。
鏡家サーガ>例外編。鏡家サーガが好きな人と言うか、佐藤友哉という作家の可能性に期待している人が読んでるんじゃないのかな。そういった点でこの作品はまだ満足のいくものではないし、新規読者の開拓にも繋がらない気がする。
地震が引き起こした大地の液状化に飲み込まれ、巨大な密室となった校舎。そこに生き残った者達が見せる“本気”の物語。というやや強引な舞台装置はいいんだけど、登場人物をあからさまに記号化させ過ぎな感じ。それが特徴な作家ではあるけど、今回はいささかやりすぎて失敗している印象だ。読んでるときは面白いんだけどね。