断章のグリム(1)灰かぶり(甲田学人/電撃文庫)感想

断章のグリム〈1〉灰かぶり (電撃文庫)
悪夢として再構築されたグリム童話、それが現実世界を侵食し、再生される。その侵攻を阻止するために戦う人たちの物語が、この断章のグリムだ。
次々と発生する怪異、調査を進めるうちに明らかになっていくのはグリム童話との符合。それらが判明していく過程がとても楽しい。それら各怪異をパズルのピースとして組み上げられた全体は、まさに甲田学人流狂気のグリム童話だ。
前作Missingでみせた都市伝説ベースの怪異の顕現による恐怖、この展開は今回も健在のようで、この先も期待できそう。